不妊治療に3年使った元社畜の記録

たぶん150万円は飛んだよね、アハハ

タイミング法を断念、人工授精へ

 

2016年1~6月 タイミング法をやってみたけど

 退職後も相変わらず通院、通院の日々で、

月に少なくとも4、5回は通院し、その度に毎回2~3時間は潰れてしまいました。

「まだ卵胞育ってなかったね、また来てね」

なんて言われることもザラだし、体のことだから予定も立てられないですしね、

会社員にとって、不妊治療のハードルは高いと思います。

フリーランスになっていてさえ、この通院頻度はうんざりします。

 (前回のブログでお伝えしましたが、毎日の出勤が不可能になってきたので、

いったん退職して、在宅で会社の案件に対応するという働き方に切り替えています)。

 

たぶん夫・ピエールは、

「つづりやは退職してまで、お尻に何回も注射を打ってまで

妊娠の準備を整えてくれている」

と、割と真剣に考えてくれたようで、

24時前に帰宅して、そのあと疲れた体に鞭打って、

どうにかタイミングを取ってくれていました。

 

次の日、朝6時半起きなのに、頭が下がるぜ……。

 

本当は2日間タイミング取らなくちゃいけないけど、

それが到底、体力的に無理で、1回しかできないけど、

だとしても、十分努力してくれたと思いますほんと。

 

でもそんな生活は無理があるなと、お互いうすうす気づき始めていました。

その時、ともに32歳。まだそんなに焦る年じゃないけど、

この調子でダラダラと月日が過ぎていくのは、

ただ時間と体力を消耗するだけなんじゃないか。

 

気付いた。社畜には時間も体力もない

 頭のどこかで「自然にできたらいいな」とふんわり思っていたけど、

もうそんな甘っちょろいことを言っている場合じゃない。

お互い大変だし、さっさと勝負を決めようではないか。

 

命にかかわることなのでこんな風に思うのはアレですけど、

悠長に構えていたら、いつか生活が破たんしてしまうかもしれない。

 

半年間(できない時もあったけど)のタイミング法で結果が出なかったので、

いよいよ科学の力に本気出してもらうことにしました。

人工授精にステップアップだ!

 

2016年7月 人工授精に問題発覚「精子の運動率が悪い」

さ~人工授精するぞってなわけで、

卵胞の成熟具合を診察で見てみて、

ここぞのタイミングで夫の精子を当日の朝に容器に採取します。

先生から「精子は体温をキープしてあげなくちゃいけないので、

胸の間に挟んで持ってきてください。数時間なら大丈夫ですから」と説明があり、

朝7時くらいに採取したものを、病院の開院時間・9時半まで、

胸に挟んでそれはそれはもう大事にあっため続けます。

その間、我、あまり動けず

 

胸に容器を挟みながら、思った。

「おたまじゃくしども、1匹でも多く生き残ってくれよ」

卵を孵化させるニワトリってこんな気持ちなんだろうか。

 

「私、いま、胸に精子挟んでます」

なんてことは顔に出さないようにして、

9時の開院に合わせて病院にそーっと精子を運ぶと、

先生がそれを受け取り、顕微鏡で何やら様子を見ます。

すると先生、なんだか難しい顔をしているではないか。

「うーん、人並みから大きく外れているわけじゃないけど、

やや数が少ないね。あと運動率が悪い」

 

運 動 率 が 悪 い

 

ピエールよ、あんた運動神経が悪いだけじゃなかったのか~。

 

「ちょっと長めに遠心分離機にかけて濃度を上げます。1時間くらいかかるかな」

 

うおお、また時間がかかるのか……つくづく時間泥棒だな、不妊治療ってやつは。

 

1時間後、ようやく人口受精の準備が整った。

あとはこれを私に入れるだけ。頼むぞ、科学の力!